白球回想 夏の兵庫大会史
兵庫球児100年のあしあと 52
2015年 第97回大会も多くの野球の息子たちの最後の夏を見届けた夏だった。
滝川第二と決勝を戦った明石商業にも中学1年生から知る選手がおり、
明石商業のこの夏は2回戦から5試合を応援に行った。
2回戦の洲本戦は、その後の明石商業の夏へ勢いを与えたと感じる大熱戦となった。
9回2死満塁・・・5番和田選手の逆転サヨナラ3点タイムリーは今見ても鳥肌が立つ。
この後、和田選手とは縁ありお友達に♪
今でも球場で会うと律儀に挨拶に来てくれる好青年だ。
洲本球児ともこの後ご縁あり交流が生まれ、この対戦を話す機会があった。
2015 夏のmemory♪ 第97回全国高校野球選手権兵庫大会 明石商業 洲本球児たちの夏☆彡
3回戦 明石西戦は、中学硬式チームでチームメイトだった野球の息子同士のドリームマッチ。
こんな対戦が観れることに嬉しさ反面、どちらかの夏が終わってしまうことが分かりながらの応援だったので、
1番辛い気持ちが沸いた一戦だった。
2015 夏のmemory♪第97回全国高校野球選手権兵庫大会3回戦 明石西vs明石商業 ~繋ぐ夏 終わる夏~
4回戦 姫路工業を8-1(7回コールド)、5回戦 育英を7-0(7回コールド)
勢い加速して準々決勝 報徳戦(4-1)
報徳学園から明石商業へ夢繋ぐ願い鶴が託された。
長谷主将の行動に胸熱くなった。
そして、準決勝 神戸国際大附属戦も本当熱い対戦だった。
前半の国際の勢いに、やはり強い!と思った始まりだったが、
終盤の明石商業の粘り、絶対負けない!という気持ちが延長に持ち込んだ。
翌年新チーム主将となった大西選手のサヨナラホームランで熱戦に決着が着いた対戦。
球場中がざわめきというより、何が起こったのか・・・と一瞬時が止まったかのように
静まり返ったあとの歓喜の渦の中に涙流した国際球児の姿は今も心に残る。
滝川第二と西脇との準決勝も観戦した。
西脇には、小さな巨人と親しみを込めて名付けた注目する小柴選手も居て楽しみな一戦だった。
西脇が初回に先制スタートダッシュするも、滝川第二は2回3回と1得点づつ挙げ逆転すると
そこからは西脇 藤本投手と滝川第二 森投手との投手戦となり、僅差で滝川第二が決勝へ。
決勝戦はテレビで観戦した。
明石商業は初の決勝進出で準優勝となり、この決勝から3年連続で決勝の舞台に立ち、
今夏、4度目の決勝進出、悲願の夏優勝を目指す。
第98回大会は、市立尼崎が1983年第65回大会以来33年の時を超えて優勝。
5回戦 西宮今津戦は延長15回引き分け再試合となり、再試合では2-1と接戦で勝利。
再試合を勝ち切った市立尼崎は勢いがつき、準々決勝では、
そこまで順調に勝ち上がってきた報徳学園との一戦を、またもや1-0の接戦で勝利。
この2試合の勝利、特に西宮今津戦の勝利は、優勝へ勝ち抜く大きな原動力、自信になったのではないかと感じる。
社との準決勝を5-3で勝利し、秋から無敵の明石商業との決勝へ。
市立尼崎 平林投手と、明石商業 吉高投手との両エースが先発。
先制した市立尼崎だったが、明石商業がすぐさま逆転した前半。
中盤、明石商業の好機を好守で凌ぐと、後半7回に思わぬ展開がやってきた。
2死1、2塁のチャンスを作った市立尼崎は、次打者1番飯田選手のレフト前ヒットに走塁妨害の判定。
2-2の同点になる。
8回には明石商業 吉高投手から三浦投手へと継投。
この継投も、市立尼崎にとって試合を良い転機とする方向へ繋がった継投だったと感じた。
お腹に打球が当たってしまうというアクシデントもあった市立尼崎 平林投手が
8回 甲子園への決勝打を放って見事な優勝を飾った。
第95回大会で優勝した西脇工業と同じように決勝の舞台で戦えることを楽しんで
生き生きした表情で戦う市立尼崎にはあるなと思いながらテレビで観戦した。
市立尼崎 前田主将の甲子園での選手宣誓には、そこまで頑張ってきた多くの同志を想い、
胸熱くなりながら見させていただいた。
ベンチ入りできなかった仲間へ想いを寄せて持ってここまで頑張ってきた前田主将の気持ちにも感動する夏だった。
この後、前田主将の父とはご縁をいただき、今も交流を持たせていただいている。
あの時の様子など伺うこともあり、選手たちは多くの人たちに支えたれて頑張れていることを
身近に親として見守られてきた方からの言葉から改めて感じる。
甲子園への夢は選手たちだけの夢ではなく、多くの人の夢も乗せて選手たちは向かう。
33年ぶりの甲子園では、八戸学院光星との初戦、延長10回を戦い5-4で惜しくも敗れたが、
たくさんの人の夢を担って素晴らしく清々しい姿を魅せてくれた。
2016 夏!甲子園 選手権兵庫大会 決勝 市立尼崎 優勝おめでとう☆彡
初めて行った夏の開会式
2016 夏!甲子園☆彡
第97回大会(2015年)
~100年目の節目、滝川第二制す~
創設100年を迎えた第97回の夏の甲子園大会で入場行進をする滝川第二ナイン
1915年の第1回大会から1世紀。
100年の節目を迎えた2015(平成27)年の第97回大会は、滝川第二が3年ぶり4度目の頂点へ上り詰めた。
08年の東西分割大会を除くと、ノーシードからの優勝は05年の姫路工以来。
2年生友井寛人の安定した投球と勝負強い打線が光り、
俊足の1番根来祥太が8盗塁を記録した。
準優勝の明石商は創部初の決勝進出だった。
最後は滝川第二に2-8で敗れて力尽きたが、準決勝では前年夏から県内無敗を誇った
神戸国際大付を延長十一回の末にサヨナラで下すなど、公立の雄の地位を確かにした。
この年の春の選抜大会は33年ぶりに兵庫勢が1校も出場できなかった。
地元ファンの期待を集めた滝川第二は全国選手権1回戦でサヨナラ勝ちしたが、
2回戦で準優勝の仙台育英に敗れた。
第98回大会(2016年)
~市尼崎 涙の33年ぶりV~
第98回大会で33年ぶりの栄冠に輝いた市尼崎ナイン
公立校同士の決勝は8年ぶり。
2016(平成28)年の第98回大会は、市尼崎が選抜大会ベスト8の明石商業を3-2で破り、
池山隆寛(元ヤクルト)を擁して初優勝した第65回大会以来、33年ぶりに王座を奪回した。
右腕平林弘人が大車輪の活躍を見せた。
4回戦で選抜大会出場の長田・園田涼輔に投げ勝ち、引き分け再試合となった5回戦の西宮今津戦、
3連投で完封した準々決勝の報徳戦など7試合57イニングの熱投。
00年の監督就任から17年越しで悲願達成した元プロ投手の竹本修は
「ここまで長かった・・・」と男泣きした。
甲子園では前田大輝主将が選手宣誓をし、尼崎市制100周年に花を添えた。
エース吉高壮を擁して2年連続準優勝の明石商は、02年の報徳以来となる
秋春夏の県大会3冠を目前に涙をのんだ。
神戸新聞 山本哲志氏
兵庫球児100年のあしあと 1~20
第1回~第40回大会(1915~1958年)
兵庫球児100年のあしあと 21~30
第41回~第61回大会(1959~1979年)
兵庫球児100年のあしあと 31~40
第62回~第77回大会(1980~1995年)
兵庫球児100年のあしあと 41~50
第78回~第94回大会(1996~2012年)
兵庫球児100年のあしあと 51
第95回大会(2013年)
第96回大会(2014年)