『心ひとつ 自分を捨て仲間を生かす』
第101回 全国高校野球選手権長野大会3回戦 長野日大vs松本蟻ケ崎
序盤、長野日大が4得点を先取
4回には松本蟻ケ崎に無死満塁の反撃のチャンスが訪れますが
長野日大は『猛攻堅守』で無得点に切り抜けます。
長野日大は5回にも1得点を追加し前半戦が終了。
後半戦を振り返ります。
2019 輝 *:.。.キラリ.。.:* 夏 ~長野 野球旅 塁偉の夏 /1~
2019 輝 *:.。.キラリ.。.:* 夏 ~長野 野球旅 塁偉の夏 /2~
長野日大vs松本蟻ケ崎 1回から3回までの記憶
2019 輝 *:.。.キラリ.。.:* 夏 ~長野 野球旅 塁偉の夏 /3~
長野日大vs松本蟻ケ崎 4回から5回までの記憶
2019 輝 *:.。.キラリ.。.:* 夏 ~長野 野球旅 塁偉の夏 /4~
6回表 長野日大の攻撃
先頭8番小泉捕手をレフトフライ
9番金井投手をファーストフライ
1番中村選手の打球はレフトへ!
2死からランナーが出塁しますが、2番中田選手をショートゴロに。
ショート赤羽(亮)選手が踏ん張りアウトを取ります。
どこにもピントが合っていないことに自分で驚く。
時としてこういうことになるごめんね。
赤羽選手ナイスでした
6回裏 松本蟻ケ崎の攻撃では再びチャンスが...
先頭は1番中村選手
ライト前ヒット!
一塁ランナーコーチは玉崎選手から畔田選手(15)へ
2番栁澤選手の打席
金井投手が牽制で誘い一⇔二間に挟みます。
ランナー無くなり栁澤選手をピッチャーゴロに。
次打者3番忠地選手に素晴らしい一打!
打球はライトファンスまで飛び初の長打2ベースヒット!
忠地選手2安打目です。
玉崎選手の手にはバッティンググローブが...
繋がれ!と願う。
2死2塁 続く4番菅谷選手は死球
松本蟻ケ崎に再びチャンスがやってきます。
続くは5番永瀬投手
永瀬投手の打球はショートへ
二塁フォースアウトとなりスリーアウト
惜しい!!
7回表 長野日大の攻撃へ
3番宮本選手が死球、盗塁で無死2塁のチャンス!
宮本選手は走攻守に長ける選手ですね。
4番野口選手はレフトフライに取り、5番丸山選手の打席
1B2Sからの次球 ボール球に飛び出した宮本選手を二⇔三間に挟みますが
惜しくも送球が逸れ三進に成功
丸山選手の打球はレフトへ飛び犠牲フライ
宮本選手が還ります。6-0
6番有馬選手をセカンドゴロに捕りスリーアウト
7回裏 松本蟻ケ崎の攻撃
玉崎選手(10)が準備を始める。
先頭6番野本捕手を三振に
7番へ代打玉崎選手
初球をサードゴロに
8番赤羽(亮)選手をショートライナー
8回表 長野日大の攻撃
7番セカンドへ福迫選手(14)2年生が入ります。
7番(5)選手の打球はセンターへのライナー
忠地選手ナイス反応でした。
8番小泉捕手をファーストフライ
2死となりますがここから3連打
9番金井投手がレフト前ヒット!
金井投手は投打に活躍 ここまで2安打2打点
続く1番中村選手が初球をレフト前ヒット!
がんばれ...!
そして2番中田選手が初ヒット!
左中間を破り2点タイムリー2ベースヒット
ここまで4打席 永瀬投手に抑えられていた中田選手でしたが
ここで大きなヒットが飛びました。8-0
2死2塁 3番宮本選手は初球をライトフライに
8回裏 松本蟻ケ崎の攻撃
9回へ繋げ...と願いビデオを回しました。
長野日大は4番ファースト野口選手に替り(13)選手
松本蟻ケ崎は三塁コーチに入っていた古畑選手に替り永森選手(19)が入ります。
9番赤羽(達)選手、1番中村選手をセカンドゴロ、ファーストゴロに捕り2死
2番へ代打古畑主将が入ります。
繋がれ...
そう願い見守りました。
長野日大が3年ぶりの16強進出を果たし、松本蟻ケ崎の夏を見届けました。
長野日大は、4回戦 更級農業との対戦でも勢いそのままに18-3と大勝。
準々決勝 上田西との対戦で8強の夏でした。
長野日大の夏を観戦したのはこの一戦だけでしたが、
スローガンの如く『猛攻堅守』強さを魅せてくれました。
また、あのショートの攻守に活躍した宮本主将は、
勝利の校歌を歌い終え松本蟻ケ崎のベンチへ身体を向け一礼する姿に
グラウンドでのプレイは力強いものを感じましたが、
チームの代表主将としても、一人の高校球児としても
誠実さ、謙虚さを感じた選手でした。
上田西は準決勝
公立校としては30年ぶりに決勝へ進出し、
初の甲子園出場を果たした飯山との対戦で4強の夏でした。
飯山の初の甲子園は印象深く残ります。
仙台育英との1回戦
仙台育英の強さを見た結果となりましたが、ハツラツとしたプレイで先制点を挙げ
雪深い地域で頑張ってきた選手たちの姿が浮かぶような
冬の信州のアルプスを思わす真っ白に染まったスタンドにも感動をしました。
松本蟻ケ崎の選手たちの夏を見届けて...
対戦後、3年生は監督さんから高校野球最後の言葉をいただきます。
その姿をそっと見させていただきました。
この瞬間(とき)は塁偉の背中に、「やり遂げた」「やり切った」という
力強さを正直感じることはできませんでした。
しかし...。
この姿を見て私はその場を離れ、兵庫へ出発するまでの時間
少し離れた所から選手たちの様子を見させていただきました。
本来なら塁偉のご両親へご挨拶をし、お別れをすべきところでしたが
夏を終えた選手たちの気持ち、親御さん方のお気持ちは察するに余るのでその場を離れることに。
これが私の応援スタイル...
兵庫へ帰ってから、この試合の中での選手同士の想いや、
そこから起こした行動を伺い知ったこともあり、改めてこの写真の中に居る塁偉を見た時
大きい背中に感じたと共に、選手たちは勝利という結果を追い求める中にも
仲間を想い、信頼し、尊重し...
そういう大事なことを学び得て高校野球を終えて行ったのだなと温かな気持ちになりました。
松本蟻ケ崎の選手たち、そして...
松本蟻ケ崎の選手たちへ夢を託した高遠の選手たちの想いも
長野日大の選手たちへ夢繋がれて行きました。
『繋』の願い鶴を真剣な表情で見つめる長野日大の選手たちに
彼らの夢が繋がるように願いました。
松本蟻ケ崎3年生と一緒に並ぶのは先輩たちでしょうか...
笑顔も見られ、それぞれに自分たちの夏を締め括る姿を見届けます。
塁偉の肩を借りる古畑主将の姿には、やはり胸熱くなるものがありました。
しかしこの瞬間(とき)は、その想いを私は知りませんでした。
最後の打席に古畑主将が立った経緯を後に伺いました。
古畑主将をはじめ3年生の夏は終わっていまい悔しさも多く残ったと思いますが、
この夏、そこに仲間への想いや、絆や信頼があり戦えたことは
悔しさ以上のものがそれぞれの選手の心にしっかり残ったのではないかと思います。
古畑主将自身は高校野球最後となった打席がチームの夏の終わりを告げる打席になり
そこに至るまでの経緯への仲間の想いや、色々な深い気持ちが重なっての
涙だったのだろうなとこの1枚の写真を見て想像しました。
終わるものもへの寂しさ、悔しさはあったと思いますが、
それ以上に得るものがあったとても素敵な高校野球だったのではないでしょうか。
塁偉の最後の夏を見届けて...
ご両親は「塁偉が出場できるか分からないのに遠くから申し訳ない」と言われました。
しかし私は塁偉の『野球』をする姿を自分の目で見たくて長野まで行ったのです。
もちろんグラウンドプレイヤーとしての姿を長野で見られたらそれはそれで嬉しい。
全ての選手にポジションがあり、全ての選手に役割がある。
そして全ての選手がその役割を果たしながら、懸命に勝利へ向かう姿を私は残したい。
私はその想いで高校球児を応援しています。
塁偉の高校野球最後の試合はグラウンドプレイヤーのポジションではなかったです。
しかし塁偉もちゃんと自分のポジションに立ち、役割を果たしながら立派に出場しました。
チームのスローガンである『心ひとつ 自分を捨て仲間を生かす』姿や、気持ちを行動で示したことを後に知り、
勇気を持って自分の役割を果した立派な高校球児だったと私は思います。
グラウンドプレイヤーとして最後の試合にプレイできなかったことへの想いは塁偉にしか分かりません。
もちろん野球選手ですから打席に立ち、ヒットを打って
打球を追いかけてグラウンドを駆け回りたかったでしょう。
しかしそれは、それぞれの与えられたポジションでの結果であって、
この試合の中ではベンチプレイヤーだったということだと私は捉えていますし、
そのポジションでしっかりプレイしている塁偉の姿を観せてもらいました。
塁偉の中でもグラウンドプレイヤーでなかった部分には悔しさは残ったと思いますが、
自分の肩で流れた古畑主将の涙に、あの瞬間(とき)
自分のやるべきことをやり切った気持ちも沸いたのではないかなと
笑顔で撮る塁偉の表情を見て私はそう感じました。
塁偉のご両親へ...
もう一度、8回裏の攻撃のビデオを見返して欲しいなと思う場面があります。
試合終了後、自チームのスタンドへ選手たちが挨拶をする場面です。
挨拶を終えベンチへ戻る選手の中に一人、最後まで深く礼をする選手が居ます。
塁偉です。
私はその塁偉の姿を見た時に、打席に立ってヒットを打ったり
打球を追いかけてファインプレイをする塁偉を見るより嬉しかったです。
スタンドには力をくれた後輩たちやマネージャーさん、先輩たち。
2年半、自分たちの高校野球を応援してくれたたくさんの親御さん。
誰より塁偉を応援し、見守ってくれたご両親やお兄ちゃん。
塁偉が高校野球から学び得た大事なもの全てがこの礼に尽きるかなと感じます。
高校野球の最後となった試合に、グラウンドプレイヤーとしての塁偉を観れなかった寂しさや悔しさは
ご両親の中にも残ると思うのですが、立派に高校野球を全うする姿を魅せてくれたことを私は誇りに思いますし、
長野まで塁偉の高校野球を観に行って本当良かったと思いました。
この塁偉の姿がその寂しさや悔しさを流してくれるといいなと思います。
試合前夜、「塁偉はシャイだから、だんだん一緒に写真も撮ってくれないんだなぁ~」って
ちょっと寂しそうなお父さんに、私の野球おばちゃんの血が騒ぎ(笑)
明日は親子で勝利の笑顔を私が撮ろう!って思っていたのですが、それは叶いませんでしたね。
遠くから親子で撮影される様子を見て、私も撮りたい!と駆け寄りそうになりましたが、
これも私の応援スタイル...
今もちょっと心残りですが。
遠くからですがその姿を残すことができ、私の野球旅の思い出一枚になりました。
塁偉の高校野球は終わりましたが、これからも巻山ファミリーと良い交流が続くことを願っています。
再び長野野球旅 お世話になりありがとうございました。
もうひとつ今回の野球旅での心残りがあるとしたら、
大好きな信州のお蕎麦を食べる時間がなかったことかなぁ~
次回松本を訪れることがあれば、今度はゆっくりお蕎麦を食べたいなと思います。
昨年11月、松本蟻ケ崎3年生選手、マネージャーさんの卒部式が行われたことを伺いました。
もうすぐ新たな道の扉を開く瞬間(とき)がやってきますね。
みんなが最高の笑顔で未来へ羽ばたいていかれることを願っています。
そして、後輩選手たちは受け継いだ夢を繋いで頑張って下さい。
遠くからですが松本蟻ケ崎野球部を応援しています。
また今夏ネットの中で、あの選手...この選手...の輝く姿を観させていただこうと思います。
最後になりますが、試合の記憶中に2番栁澤選手の名前を
(柳)や(なぜか松澤選手)と書き間違えていたこと訂正してお詫び致します。
また、記録にも誤りなどがあるかもしれませんがお許し下さい。
松本蟻ケ崎野球部のみなさん
素敵な夏をありがとうございました。
長野野球旅 最後のページは、
軽井沢高校野球部 漆原元監督さんに想いを寄せて...続