村野工業神澤組3年生選手 7月6日 ウインク姫路球場開会式にて
村野工業の3年生の夏を見届けること5回目の夏は、
私にとって今までの4度の夏とは少し違った想いの夏でありました。
神澤組の夏は監督さん不在という中で迎え、私自身いつものワクワク感は沸いてこず
大丈夫かな...と、そんな不安や心配が先に立った夏のはじまりでした。
選手たちも不安や寂しさもあった夏だったと思いますが、
でもそれが逆に選手たちの力と変わって頑張れたのではないかなとも思いましたし、
親御さん方も想いの分だけ、より気持ち強くひとつになり
選手たちの最後の夏を力強く背中押されておられたように感じました。
そんな...それぞれに想いのあった神澤組3年生最後の夏は、
私が最初に抱いていた不安を消し去ってくれるほど
選手も親御さん方もみんなキラキラ.。.:* 輝いていて見え、
より色濃く記憶と思い出を私に残してくれた夏になりました。
私はこの甲子園きっぷに、出逢えた全ての選手や親御さん方の高校野球を素敵に残したい...
そういう気持ちで常に向かっていますが、時々にはその気持ちを揺るがす出来事も起こることがあります。
今回、神澤組3年生の夏を振り返るにあたり...
気持ちを向けるには大変長い時間を要し、ようやくあの夏に戻り向き合う気持ちになりました。
神澤組の夏は、3年生21選手だけでは成し遂げれなかったことは重々承知の上ではありますが、
私自身の色々な気持ちや感情もあり、目を向けたくない拭えないことが正直あり、
ここ甲子園きっぷは私のグラウンド...
だからこそ現在の自分の気持ちに正直に、敢えて3年生に気持ちを置き綴っていきます。
神澤組3年生は、村野工業を身近に応援させていただくようになり
初めてじっくり1年生からの2年半の頑張りを見てきたチームです。
だから想いもあります。
だから彼らの高校野球の最後の輝きを素敵に残してあげたい。
神澤組3年生の夏へ、もう一度戻ってみたいと思います。
開会式から4日後の7月10日 G7神戸スタジアム第2試合
青空の下で村野工業と三木東が初戦を迎えました。
私と村野工業の5年目の夏は、願い鶴に込められた親御さん方の願いや想いを感じながら
3年生スタンドプレイヤーたちへ想い寄せ撮らせてもらったこの思い出一枚からはじまりました。
思った通り、青空に堂々と映える力強い願い鶴です。
悔しい想いをしただろう選手たちにも、それぞれに与えられた場所でみんなが輝いていて欲しい...
5年目の夏も同じように想い全力で応援し、彼らの夏を私はどう彩れるか?
この一枚に残るみんな表情に大きな責務のようなものを感じました。
ベンチメンバーの選手たちはどんな想いを持ってこの瞬間を迎えたのでしょう。
みんなが静かに心統一する時間
私も気持ち穏やかになれた貴重な時間でした。
第101回 全国高校野球選手権兵庫大会1回戦 村野工業vs三木東
試合開始です。
村野工業のシートノック
いつもとは違い、このシートノックにいつものように試合の行方を見い出す間もなく
本当にソワソワした気持ちで7分間が流れていきました。
先攻 村野工業、後攻 三木東
スターティングメンバーです。
1回表 村野工業の先頭バッター一針選手、2番神澤選手は
昨夏中根組の1、2番に立ち、先輩たちの夏に主力として一緒に戦いました。
3番高橋(憂)選手もその一人、昨夏は5番に入りました。
一針選手の第1打席
打席に入る一針選手に、私はふと昨夏の準決勝 市立尼崎戦が大きく蘇りました。
6得点を追う村野工業の9回裏 先頭バッターは1番一針選手でした。
あの悔しい涙を流した夏からはじまった1年
一針選手は自分たちの最後の夏も、あの時と同じように1番バッターとして立つ姿に
私には、あの打席からこの瞬間が繋がっているのだと感慨深いものがありました。
三木東の先発はエース大牟田投手
前半の村野工業打線は、チャンスメーカーなバッターが揃う中、
なかなか攻略できず大牟田投手に苦しんでいたようにも感じました。
先頭一針選手をひとつ目の三振に取る立ち上がり
さすがエース、落ち着いた堂々としたマウンドの姿です。
2番神澤選手をセカンドゴロ
3番高橋(憂)選手をサードゴロ
三者を12球で打ち取るスタートでした。
1回裏 三木東の攻撃
村野工業 先発は2年生毛利投手
先頭市橋選手はフルカウントの末、四球を選びます。
気合の出塁です!
続く2番大牟田投手をレフトフライに捕りますが、
3番乾選手の犠打で2死3塁
先制のチャンスで4番山口捕手(主将)を迎えます。
3番乾選手
4番山口捕手
山口捕手の打球はサードへ。
初回のピンチを守った村野工業でした。
2回表 村野工業の攻撃は、4番高橋(潤)選手をショートゴロ
5番金村選手をセカンドゴロと大牟田投手打たせて捕るピッチングが続く中
6番黒田選手へチーム初ヒット!
ライトへ運び出塁しますが7番寺岡選手をセカンドゴロに。
4番高橋(潤)選手
5番金村選手
2回裏 三木東の攻撃
5番本島選手が粘りの打席 フルカウントの末センターフライ
6番廣田選手をライトフライ、7番竹ノ内選手をレフトフライに。
6番廣田選手
7番竹ノ内選手
3回表 村野工業の攻撃
試合が動きます。
先頭8番亀谷捕手をサードゴロに捕りますが、9番毛利投手が四球を選び出塁。
二巡目に入り1番一針選手がセンターへヒット!
毛利投手が一気に3塁を陥れ、今度は村野工業に先制のチャンス
しかし2番神澤選手のサードゴロに三木東は冷静でした。
3⇔本塁に挟みチャンスの目を摘みます。
この間、一針選手は3塁へ進塁。
2死1、3塁 3番高橋(憂)選手へ打席が廻ります。
2B1Sからの4球目 高橋(憂)選手はレフト前へ運び村野工業が先制!
神澤組嬉しい夏の初得点がスコアーボードに刻まれました。
さらに1、2塁チャンスは続き、もう1得点を狙う場面
4番高橋(潤)選手への初球をサードゴロに。
3回裏 三木東の攻撃
先頭8番生田選手をファーストゴロ、9番辻本選手を三振に取り2死
9番辻本選手
三木東スタンドにはスタンドプレイヤーは居らず、
ベンチ入りメンバーで総力を尽くして戦う夏です。
三木東スタンドでは選手たちの背中を押す力強い応援演奏が響いていました。
ここから1番市橋選手のセンター前ヒット、2番大牟田投手のレフト前ヒット
2連打が飛び大きな反撃のチャンスを掴みます。
しかし、3番乾選手を三振に取り村野工業はピンチを抜けます。
4回表 村野工業の攻撃は、5番金村選手からの三者で打ち取り裏の攻撃へと繋げます。
5番金村選手
4回裏 三木東の攻撃
先頭は4番山口捕手が四球を選びチャンスメイク!
5番本島選手が初球をライトへ運び1、2塁 チャンスを広げます。
さらに6番廣田選手がキャッチャー前へナイスバント!
7番竹ノ内選手のライトへの犠牲フライで試合を振り出しに戻します。1-1
山口捕手ナイスラン!
ベンチ選手たちに大きな笑顔が生まれました。
2死3塁 三木東も、もう1得点!
勝ち越しのチャンスでしたが8番生田選手を三振に取りスリーアウト
5回表 村野工業の攻撃
8番亀谷捕手をファーストフライ、9番毛利投手を三振に
三巡目に入ります。
この対戦、1番一針選手は大牟田投手を1番攻略した選手
2安打目は、2B2Sからレフトへ運び初の長打2ベースヒット!
大きな期待が2番神澤選手へかかる場面
しかし大牟田投手は慌てることなくセカンドゴロに打ち取ります。
5回裏 三木東の攻撃
9番辻本選手、1番市橋選手を二者連続三振に取りますが、
2番大牟田投手がレフト前ヒット!
投手で2番 投打に活躍が光ります。
続く3番乾投手がストレートの四球
さらに4番山口捕手もフルカウントから四球を選び
2死満塁の大チャンスと大ピンチが訪れます。
三木東はこの大チャンスに、先ほどの回ヒットを飛ばした5番本島選手が打席へ
カウント...B、S、S、B
緊張の勝負の一球...
村野工業はこの大ピンチを三振に取り前半戦が終了。
西川捕手(12)が先頭に立ち、しっかり役割を果たす姿は
私の中で印象深くに残った西川捕手の夏の輝きでした。
前半戦を終えフィフティーフィフティー
後半戦どちらが先手を取るか...
大きな波となる予感のその次の1得点の行方は...
インターバル 阪本ご父兄組のみなさんと思い出一枚
お母さん方の笑顔がとても嬉しかったです。
今夏もお母さん、お父さんとの思い出をどれだけ残せるだろう~
そんなワクワク感や楽しみができ、この頃にははじまりにあった不安や心配はもう無かったですね。
みなさんと一緒に私も選手たちと甲子園を目指す夏の旅
試合が進むにつれ楽しみしかなかったです。
後半戦も素敵に3年生の頑張り残していきたいと思います。