明石商業はノーシードからの夏の始まり、1回戦自由が丘を16-0(5回コールド)圧勝で2回戦へと進出し洲本との対戦となりました。
明石商業には野球の息子一樹とたくちゃんが最後の夏を迎えました。
二人の野球を観るのは昨夏選手権後、京都塔南高校との練習試合を観戦した以来で、楽しみに今夏を待ちました。
あれは夏が始まる前の6月半ば、私が広島へ向かう途中に立ち寄った高速道路のパーキングで、
岡山へ遠征に向かう明石商業の選手たちと遭遇し、一樹に会うことができ「夏応援いくからね」と約束をしました。
一樹と話をするのは彼が中学2年生の終わりだったか・・・随分、時が流れ、一樹たちの最後の夏を前にこうして会えたことは
偶然ではなく必然だったのかなぁと思いました。
それからひと月、1回戦は都合が合わず応援に行けなかったので、この2回戦を本当に楽しみに
私の中で一樹たちの夏がスタートしました。
洲本は春季権大会3回戦報徳戦以来の応援です。
洲本には直接知り合いの選手は居なかったのですが、兵庫の夏が終わりご縁あってサードを守る児玉選手と出逢うことになります。
報徳戦でも、この対戦でも児玉選手へカメラを向けて姿を残していることも偶然ではなく必然の出逢いだったのでしょう。
この時の対戦を振り返り心境を聞きましたが、一樹たち明石商業の選手たちがこの洲本戦での勝利が
自分たちの高いモチベーションとなったと言うように、両チームにとってこの一戦が素晴らしい対戦であったことが分かります。
チャンスで得点を重ねていった洲本が9回まで試合を優位に支配していた対戦。
しかし野球は最後まで何が起こるか分からない・・・最後のアウトまで諦めない気持ちが如何に大事かということを改めて感じた対戦でした。
あの日、あの時の諦めない気持ちが、数々の接戦を勝ち抜き決勝まで走り続けた明石商業の選手たちの夏になったのです。
第97回 全国高校野球選手権兵庫大会2回戦 洲本vs明石商業 観戦記
スターティングメンバーです。
一樹はファーストを、たくちゃんは応援プレイでがんばります。
明石商業の選手たちの応援プレイは本当元気いっぱい全力で、チャンスで流れる「アゲアゲホイホイ」の
応援が観たくて逆スタンドに入るほど、ワクワクさせてくれる素晴らしい応援でした。
今夏私のmy best応援プレイ賞です
メロディはどの地方でも耳にする応援なんですが、「アゲアゲホイホイ」の掛け声はたぶん兵庫でしか観ない応援です。
報徳学園が元祖かな?今夏では西脇が攻撃のイニング毎にこの応援を使っていたことが印象に残ります。
ビデオも出てきますのでぜひご覧下さいね♪
先攻 洲本、先発武富投手
後攻 明石商業 先発吉高投手
1回表 洲本は3番橋本選手の1ヒットのみに留まり、
その裏 明石商業は2四死球ノーヒットで2死1、2塁と先制のチャンスでしたが2者残塁に終わります。
明石商業は8回まで10残塁、あと1本に苦しむ展開となっていきます。
流れを掴んだのは洲本2回表
先頭5番武富投手のセンターヒットをきっかけに、2死2塁から8番増田選手が先制タイムリー!1-0
3回表には1番小林選手のセンターヒットから2番児玉選手か送り、3番橋本選手は死球で1死1、2塁
4番堤選手の打席にWスチールを図り、2→3間は挟殺死 2死2塁となりショートへの内野安打となるが
守備妨害を取られ3アウト。
4回表 先頭5番武富選手が2安打目センターへ返し、6番尾崎捕手が送ります。
7番集田選手はセカンドへの進塁打となり2死3塁
先制タイムリーを放った8番増田選手に打席は巡り、ここはバッテリーミスで1得点をもらいます。2-0
その裏4回 明石商業の攻撃
洲本は武富選手をファーストに置き、大浜投手へ継投します。
5番和田選手のレフトヒットから、6番橋本選手が送りますが相手ミスにより出塁し無死1、2塁
7番松下選手が送り1死1、3塁
ここからの打席はビデオで・・・。
明石商業スタンドの応援プレイにも注目して見てあげて下さいね。
8番藤井捕手が四球を選び1死満塁
9番吉高投手は1塁線へのスクイズで1得点を返しました。
1番松本(優)選手も四球を選び2死満塁とし・・・エース前川(慎)投手をマウンドに上げます。
そして・・・2番一樹の打席は如何に・・・
一樹惜しい~ ショートライナー!いい当たりでした。
4回1得点を返し2-1、後半の攻防が楽しみです。
中盤5、6回は、洲本が6回5番武富投手の1安打に留まり、明石商業は2イニング三者凡退に終わります。
後半1点勝負となり7回表 洲本の攻撃
1死から9番岩橋選手 フルカウントからセンターオーバー2ベース ナイスヒット!
続く1番小林選手がライトへタイムリー2ベースヒット!3-1と得点差を広げます。
その裏、7回明石商業は1死から1番松本(優)選手の打席に相手ミスで出塁
2番上ノ谷選手が初球を狙いセンター返し 1死1、2塁とチャンスでしたが無得点に終わります。
8回にも6番橋本選手のヒットで1死1、3塁と攻めますが、盗塁を阻まれ前川投手のナイスピッチングで無得点。
8回表 明石商業は吉高投手から三浦投手へ継投しました。
9回表 洲本の攻撃
8番前川投手センターへ2ベースヒット!先頭が出塁
9番岩端選手の打席に前川投手は盗塁を試みますがランナーを無くします。
その後2死となり3得点目を挙げた1番小林選手の5打席目を迎えます。
ライトへ大きく飛んだ打球は2ベースヒットとなり2死2塁
続く2番児玉選手がレフトへタイムリーを放ち4-1と大きく突き放します。
3得点を追う明石商業の最終回・・・
スタンド応援者は洲本の勝利を確信したかのような盛り上がりがありました。
しかし・・・野球は最後の最後まで諦めない気持ちが勝ることも多くあります。
この9回裏の攻撃が今夏の明石商業の強さを最後まで光らせたことは間違いないだろうと思うイニングとなりました。
先頭は8番藤井捕手が死球で出塁 無死1塁
9番には代打 軽部選手・・・四球 連続の四死球で無死1、2塁
1番松本選手はファーストファウルフライ、2番上ノ谷選手はピッチャーゴロ、サードフォースアウト
イニングの中で流れは行ったり来たり・・・
2死1、2塁となり3番松本(雄)選手が初球を打ち返しタイムリー!4-2
更に4番小西選手のショートゴロは相手ミスを誘い2死満塁
明石商業のスタンドは、この対戦1番の元気応援プレイで、この時球場中がある意味ひとつになった。
5番和田選手とエース前川との勝負の時・・・
土壇場での2死満塁・・・明石商業3年生負けるわけにはいきません。
勝負の打席、行方はぜひビデオをご覧下さい。
なんと@@!和田選手は意地の逆転サヨナラ3点タイムリー!!
緊張の中、劇的な勝利に試合が終了しボーゼンとなった私です。
後に、この勝利が明石商業を決勝まで導いたという声も聞かれましたが、私の中でもこの9回裏の攻防は
明石商業の選手たちに最後まで諦めてはいけないということを改めて教えてくれ、決勝までの接戦を勝ち抜けたように感じます。
対戦後、スタンドから降り一樹のご両親と立ち話をしていると、一人洲本の選手が私たちの方へ向かってやって来ました。
洲本主将 尾崎捕手です。
目にいっぱい光るものがあり、私たちに向かって「絶対に勝ち続けて下さい」と一言、素敵な後ろ姿を見せてくれました。
明石商業の選手たちは既にその場には居らず、尾崎主将は自分の想いを届けたかったんだろうと思います。
勝って涙、敗れて涙・・・高校野球は、やはり最高に素敵なものを残してくれますね。
尾崎主将の想い、洲本球児たちの想いは、明石商業の選手たちがこのあと接戦を勝ち抜き決勝まで持って行ってくれることとなります。
ナイスゲームを魅せてくれた両チームの選手に大拍手の戦いでした
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2015 夏のmemory♪ 第97回全国高校野球選手権兵庫大会 明石商業球児 洲本球児たちの夏☆彡
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